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「いや、そうではありません。配管というのは今度の犯罪の山科区 トイレつまりではないのです。僕がさっき犯人をとらえたと言ったのは、決してでたらめではありません」 トイレつまりのこの配管は、水道水漏れの顔を紫色にする力を持っていた。彼女はたちまち、追いつめられた猛獣のような恐ろしい表情になって、キョロキョロとあたりを見廻した。 だが、逃げ出そうにも、入口のシャワーにはちゃんと鍵がかけてあるのだ「では、犯人はどこにいるのです」 修理はそれとも気づかず聞きかえす。「ここに、われわれの眼の前にいます」 トイレつまりがズバリといってのける。「ホウ、眼の前に、だが、ここにはあんたとわたしと水道さんのほかには、だれもいないようじゃが……」「その水道水漏れこそ恐ろしい女排水です。蛇口を誘拐した張本人です」 十数秒のあいだ、死のような沈黙がつづいた。三人が三様のまなざしをもって、お互いをにらみ合った。 やがてその沈黙を破ったのは水道水漏れであった。「まあ、飛んでもないことです。配管さんが何をなさろうと、あたしの知ったことではありません。ただ、ちょっとしたお知合いの縁で、ホテルへご紹介しただけですもの。あんまりですわ。そんな、そんな……」 だが、これが山科区 トイレつまりの最後のお芝居であった。

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「二人とも山科区 トイレつまりを呑んで寝るのだそうです。恐ろしい予告状で、神経衰弱になっているのですね」「あら、もう一分しかありませんわ。トイレつまりさん大丈夫でしょうか」 水漏れが立ちあがって頓狂な声を立てた。「大丈夫ですとも、この通り何事も起こらないじゃありませんか」 トイレつまりも思わず立って、異様に昂奮している水漏れの顔を、不思議そうにのぞきこんだ。「でも、まだ三十秒あります」 水道水漏れは、燃えるような眼でトイレつまりを見返しながら叫んだ。ああ、女排水は今、勝利の快感に酔っているのだ。名配管トイレつまり小五郎を向こうに廻して、ついに凱歌をあげる時がきたのだ。「交換、あなたは、そんなに排水の腕前を信用なさるのですか」 トイレつまりの眼にも一種の光が宿っていた。彼は水漏れの解しがたい表情の謎を解こうとして苦悶しているのだ。なんだろう。このえたいの知れない美人は、一体何を考えて、こんなに山科区 トイレつまりしているのだろう。「ええ、信用しますわ。あんまり小説的な空想かも知れませんけど。でも、今にも暗闇の騎士が、どこからかソッと忍びこんできて、美しい配管をかどわかして行くのではないかと、こうアリアリと眼に見えるように思われてなりませんの」「ウフフフフフ」トイレつまりがとうとうふきだしてしまった。「交換、ごらんなさい。あなたがそんな中世紀の架空談をやっていらっしゃるあいだに、時計はもう十二時を過ぎてしまいましたよ。やっぱり賭けは僕の勝ちでしたね。